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スウィング・キッズのTAMUのレビュー・感想・評価

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)
3.8
1年以上待たされまくった本作。
なーんで公開までこんなにかかったんだ?

本作は朝鮮戦争時代、米軍の捕虜になった北朝鮮軍のトラブルメーカー(アイドルグループEXOのD.O.)と黒人の士官(ジャレッド・グライムス)、更には民間韓国人、中国共産軍捕虜、紅一点の通訳(パク・ヘス)等のタップダンスを通じた交流と戦時の激動を描く。

タップダンスを通じた青春ドラマに留まらない。黒人差別、性差別、そして元凶となるイデオロギーで争うことのバカバカしさを詰め込んだ。

ちょっと詰め込み過ぎたと感じるほど、各キャラクターが魅力的。また、ブロードウェイで活躍するダンサー、ジャレッド・グライムスを始め見せるダンスの魅力もあり、もっと見たかった💦

監督は『サニー』のカン・ヒョンチョル。
相変わらず乱暴なシナリオ運びはあるが、サニー同様印象的な音楽を織り混ぜ、テンポよくクライマックスまで見せる技量はさすが。

特に印象的だったのは、デビッド・ボウイのモダンラブに合わせてのD.O.とパンネ(パク・ヘス)のダンス。
なんでデビッド・ボウイと思いつつも、美しさに涙が溢れる。

ダンスと言えば韓国人捕虜役オ・ジョンセ。歳あまり変わらんおじさんだが、愛嬌あるし踊れるし、素晴らしい♪

あと、『サニー』口悪のジニことパク・チンジュがゲスト的に出るのは胸熱。

ついでに初見だったが個性的な共産軍捕虜役のキム・ミンホさん。現在兵役中のようで、インスタでパク・ヘスが面会に行った写真を発見。
すっかり痩せてて驚き!

それにしてもラストの怒涛の展開は、衝撃的過ぎてトラウマになりそう💦

蛇足だが、本作見て思い出したのは『ズートピア』。ちょうどトランプの勢い絶頂期で世界が分断されるのではとハラハラしていた頃。まさにファッキンイデオロギー!
やはり、その時に公開して欲しかったよなー。
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