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スウィング・キッズのAPのレビュー・感想・評価

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)
4.3
相変わらず韓国映画が十八番の話運びをしてくれる。個人的に"パラサイト"並の満足度。前半と後半でここまで雰囲気変わる映画も珍しい。

その手の映画は観たことなかったですが、薄々タップダンス好きだと気づいておりました。ギスが言ってた「音を聴くと心臓が熱くなる」ってのぐぅ分かる。

足だけじゃなく身体全体で踊ってるのが一目瞭然でカッコいいし、無の状態から一人が足でリズムを取り始めると二人目三人目と続く煽りスタイルはこっちもリズム取りたくなる。

ダンス素人のワケあり捕虜たちがダンスチームを結成する展開、インド映画"ハッピーニューイヤー"と似ていてダンスの練習が面白い。
だんだんと完成度が上がっていって最後に披露するショーに至っては😭 ギスがブーツなのにすげぇ音鳴らすようになってたの感動したし、泥の上でも踊っちゃう皆さんが大好きです(告白)。
タップダンスの9割実演ってすごすぎる、メイキング観てますます好きになった。

というか完全に前半はコメディ、それも対象年齢10歳未満の質(それを楽しんで観ていた私は…)。

それが何だよ後半は一気に戦争映画ムード。容赦のない描写が続く続く。

唯一後半笑えたのは「どこかで聞いたけどこういう話をすると…」というセリフ。時代的にゾンビ映画とかないけどゾンビあるあるの話を促すのはズルい。

集大成のショー直前に"タイタニック"でお馴染みの"主よ、御許に近づかん"の演奏。僕の大好きな嵐の前の静けさ感です。

そして始まるラストショー、この瞬間をずっと待っていただけに目頭熱々。ブラバンやカメラワークから監督はデイミアン・チャゼルのこと絶対好きやし、中でも"セッション"がお気に入りですよね?言わなくても分かります(ウザ)

上空から5人を映した画、ステージの傷跡が超エモい。あぁカーネギーホールで踊ってるのも観てみたい。ってかジャクソンは杖キャッチしろ笑

反動分子やアカ(社会主義・共産主義)とか全然分からへんけどちょっとこの辺り知識不足すぎたな。

とはいえ素晴らしい映画、大満足です。
AP

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