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スウィング・キッズのkaminarigoro2のネタバレレビュー・内容・結末

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

さっきまでメチャメチャ楽しかったのに、
最後、何しやがんだ監督コノヤロー!(良い意味で)

まず、「編集」が素晴らしいですね!
今っぽい感覚というか、テンポの良さ、ストーリーの盛り上げ方がとにかく上手い!
よくある「俺スタリッシュでしょ?」的なモノではなくて、
例えば、違うシーンとのカットを「足元」で繋いでたり、速いテンポ=主人公のタップダンスへ馳せる想いを表現してたり、いちいち編集にちゃんと意図がある。
最高なのは、ギスとパンネの違う場所でダンスがシンクロするシーン。
音楽も相まって、互いの想いが交差する名シーンだと思います!

中盤で登場する天井からの奇抜なアングルも、
ラスト、ジャクソンが過去の思い出に触れるシーン(舞台に刻まれた5つのタップの跡が見える)で意味を持ってくる。
ケネス・ブラナー版「オリエント急行殺人事件」でも
天カメを使ってたけど、全く意味を持たないアングルで、本作とは雲泥の差です。

生活音が連なってリズムになる演出は、同じタップダンス繋がりだけど、北野武版「座頭市」に通ずるものがあった。
ちなみに座頭市の「下駄タップダンス」もカッコ良かった!

ダンスチームとバンドを速い「パン」で撮影する手法は「セッション」に影響を受けてるのかな?
シーンの盛り上がりを止めない効果があって、良い演出だと思いました。

1点、これは好みなので、どうでも良いんだけど、
昨今の韓国映画に多い、誇張され過ぎな「笑い」が
ちょっと苦手で、本作にも結構それがあって若干マイナスだったかな。

映画終盤は、ほぼほぼ完璧でしたねw
「ファッキン・イデオロギー」は身震いするほど熱いものが込み上げました!!