桐ちゃん

スウィング・キッズの桐ちゃんのレビュー・感想・評価

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)
5.0
予告編を観て面白そうだなと思っていましたが、予想以上に衝撃的で深みのある作品でした。

朝鮮戦争時の捕虜収容所が舞台。主人公はタップダンスと出会い、アメリカ人館長の発案で結成された捕虜で構成されるチームに入り、ダンスに熱中していきます。

主人公は北朝鮮人。そしてタップダンスは”敵国”アメリカの踊り。ダンスという純粋な芸術も政治的な意図に利用され、「資本主義」「共産主義」の相反するイデオロギーに分断されます。

前半はコミカルなシーンも取り入れながらテンポ良く進み、飽きることなく映画の世界に入り込めます。流れるようなシーンの繋ぎ方にはこだわりを感じました。
後半はあることをきっかけとして一転。エンターテインメント要素を含みながらもやはりこれは戦争を描いている映画なんだと思わされます。

観る前と観た後では、映画のポスターから受ける印象もまるっきり変わってしまうほどでした。
桐ちゃん

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