Tomo

天気の子のTomoのレビュー・感想・評価

天気の子(2019年製作の映画)
3.8
世界観に引っ張られての好評価。
ストーリーラインも好み。
東京の街は雑多で汚なく、ごちゃごちゃしています。でもそんな中にひっそりと隠れてる厳かな部分があり、郷愁の情を感じさせる街。住んでる人にとっては。

そんな描写が心の琴線に触れました。

人工的で最先端な『ビル』の角に佇む『鳥居』。
東京の都心のビルの間に神社仏閣がホントにあり、そんな対照的な二つが共存する場所が悲現実的なファンタジーへの出入口になっている。
このアイディアとても良い。
そして、アニメなのに極限まで写実的な風景描写が素晴らしい。そんなリアルな情景からの延長で展開するウェザーファンタジーが最高。

田舎の島暮らしに嫌気が差し、東京に希望を見い出したくて上京した少年。
雨が続く東京に晴れをもたらす力をもった少女の出会い。
二人の出会いが世界を巻き込む……!


一般的に、マジョリティのために犠牲になるマイノリティですが、この作品は
『うっさい!しるか!俺は助けたい人を助けるためにやれることをやる!』

東京を水没させてまで我を通す主人公
いいんじゃないですか。

天気が壊れた街を元に戻す代償が女の子一人で。その子を犠牲にすれば全てが解決するのに助けてしまう。

助けた結果。ここまで描かれていて気持ちがよかったです。主人公の決断と行動は賛否が別れるところですが、間違ってないと思います。
Tomo

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