おすとぅー

天気の子のおすとぅーのネタバレレビュー・内容・結末

天気の子(2019年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

新海誠IMAX映画祭にて。
都会で何でも揃って便利だけど貧しくて、有害な広告が普通に蔓延するディストピアと戻らない気候。
家出したら黙って警察に従って補導されなければならない、親が亡くなったら子供は施設に行かなければならない(まあ常識的にはそれはそうなんだけど)、「身分」を証明するものがなければまともに仕事にも就けない何処にも泊まれない、やっと逃げ込んだラブホで食べた彼らにとっての「今日は豪華なご馳走」がただのファストフードやコンビニ飯。
どこかくたびれて冷たい大人たち(何故かほぼ男)に殴られたり追いかけられたり、もう大人になれよと説教された先で帆高が線路をひたすら走るシーンが好きでした。
3年前の公開時、帆高が家出する動機がいまいち理解できなかったけど、コロナ禍を経て何となく掴めた気がします。

新海誠「『ジョーカー』は『天気の子』を思い起こさせた。帆高が陽菜に会わなかったらどうなっていたか?
彼はまだ抑圧され、生きにくく、銃を持ってる。
帆高がジョーカーになったとまでは思わない。でも、抑圧されてきた人々が映画でヒーローとなる点で、現代の社会について同じ何かを語っている」