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天気の子のkeeper7のレビュー・感想・評価

天気の子(2019年製作の映画)
3.0
例外もあるが本当に心から好きな作品にはレビューしない事にしている。理由は特にない。

新海作品にリアルタイムで初めて触れたのは10年以上前、「秒速5センチメートル」が公開された時。
キャラ絵は稚拙だが背景の美しさと見せ方に息をのんだ。
そして自分の恋愛経験や恋愛時の心情の多くがその作品の中で重なり我が神作品の一本となった。それからは貪る様に過去の新海作品や関連作を見た。
どの作品も演出が素晴らしかった。

そして2011年、待望の新作「星を追う子ども」が公開。
ビジュアルや予告を観て何か違和感と危険を感じとる。(コレじゃない感というヤツ)

「ん?!パヤオ??」

何故だろう。この「星を~」だけ
何度も挑戦しようと思いながらもやはり観る気が起きない。

たぶん自分が新海作品に求めているのは「秒速~」や「ほしのこえ」、「言の葉~」の様な"心が締め付けられる恋愛"ストーリーなのだろう。

「星を追う~」はそれらの要素が皆無だと感じとった。観てないので分からないけど。ちがったらすんません。

自分が新海信者ではなくいちファンであるのはそういうことだ。

そして大ヒットが記憶に新しい「君の名は。」
必ずしも個人的には最高ではなかったが、新海誠の集大成的な作品と言っていい既視感さえある演出と映像に満足はできた。
でもストーリーというか時系列が自分には難解だった。(よく「天気の子」「すずめの戸締り」を新海監督の集大成と言ってる方がいるが集大成は劇場用作品1作目の「君の名は。」である。)
そこと、もう少し切ない感じが加味されてれば言う事なかった。なんだか明るくなったねという印象だった。

さて、
ようやく「天気の子」だがタイトルを知った時、トレイラーを観たときに感じた印象は自分の求めてる新海誠はもういない。そんな感じがした。

そして本編を観たあともそれは変わらなかった。

登場人物の誰にも感情移入出来ない。
ファンタジー要素の無理やりなブッ込み感。
ステレオタイプなキャラ設定と見た目。
2時間かけて語るストーリーか?
恋愛要素はあるものの切なさも感動も自分には全く来るものがなかった。

またもう一度みたら印象は変わるだろうか?

初心に帰って極上の"鬱恋愛アニメ"をまたいつか見せてください。
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