良かったシーンを挙げてみる。
今まで見たアニメの中でもっとも美しい花火だった。
タイミングが完璧。花火が立体であることを伝えるためのカメラワーク。
これやりたかったんだろうなあ。
次に電子レンジのカット!チンされるインスタントの食品たち。大量生産されクローズアップされることはないそれらが、その瞬間がやけに愛おしい。
幸せな瞬間はいつか終わることの示唆なんかな。それには抗えない感じ。
あと主人公が子猫にカロリーメイトの欠片をあげるけど、それが大き過ぎて一度口からこぼすシーン。
雨も良かった。監督の過去作から雨の表現は極まってたので、まあ分かってはいたんだけど。虹を出さなかったのは、分かりやすい表現を嫌った職人のこだわりかも。
でも、これらが見終わった直後の感想。
いきなりカットや表現の話から出てきてしまったあたり、、気持ちがそこまで動かなかったな、、と。
君の名はと同じく、
圧倒的な不可抗力に対する歴史的な背景と、それに対する力を持った若者の運命に抗う話を、ボーイミーツガールに載せて描く。
その文脈に沿ってスキンだけ変えたような映画。
でもそれ自体が悪いわけではないはず。
新海監督が確立した特性の一部だし、お客さんもそれを望んでいると思う。私もそれを望んでいた。
しかし今回は感情移入できなかった…!
感情移入というのは共通体験があって生まれるわけで…(学園ものはそこを省けるから君の名は上手だった)
そこを置き去りにされてしまうと、断片的な情報の集合体になってしまい私は気持ちが乗らなかった。
むしろ脇役2人が気になって仕方ない。
でもテーマは悪くないと思うし前半は結構ワクワクして見てました。うーん、なんだかテンプレを外しに行ったのかな。。
次回作の世界観どうすんだろうと余計な心配🤔