街の風景が良くて、「俺もこんな暗いとこじゃなくて青空が見たいぜ！」と思うぐらいすばらしい映像でもう100万点。陽菜さんにもう一回会いたいと思わせただけで勝利が約束されている映画。
難しく考えずに、劇場版クレヨンしんちゃんの良いやつぐらいの気持ちで見るべき！
完全に個人的な好みの話ですが、「児童相談所」とか「公妨」とか、重いワードが出てくる割には刑事を含めた大人があまりに記号的でノリが軽かったり、全体的なバランスが安定しないので、自分の心持ちをどうすればいいのかわからず、あまり乗れなかった。
ただ、キレイな空・雲からのラブホ街・バニラトラックみたいな落差は面白く見れたし、バニラ完全タイアップからの風俗に売られちゃう！的な展開は笑いそうだったけど笑っていいのかわからなかった。
なんというか、たぶんあえてやってることだと思うんですが、ネカフェ難民とか、刑事とか、風俗とか、児童相談所とか、怪しいビルで拾う銃とか、タイアップで現実の企業がたくさん出てくることとか、この物語（というか主人公ふたり）を無理矢理立体的にしようとするために設置されたバラバラの記号という感じがしてしまったのが、いまひとつ乗れなかった原因な気がする。結末はいいんだけど、犠牲を払ってるのは帆高くんじゃなくて東京なんだよな〜、現実の商品名をいっぱい出したり、倍賞千恵子や小栗旬に赦させたりするが、いまいち空虚で、それもこれもこの「セカイ」をリアルにするための小道具にしかするつもりはないのかな〜という気持ちになった。
