おちているねこ

天気の子のおちているねこのネタバレレビュー・内容・結末

天気の子(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

野沢雅子さんの存在感すごくて笑った


なぜ帆高は家出したのか?なぜ陽菜と凪は二人暮しできていたのか?映画を観ただけではそういった背景がよくわからなかったからキャラクターに対する共感が生まれにくく、何がしたかったのかがいまいちわからなかった。

帆高に両親がいることはわかったがどんな人柄かまではわからないし(16年間の食事で一番美味しかった云々のくだりでだいたい想像はつくが)、心に大きな闇を抱えているふうな雰囲気でもない。ただ光を目指して船に乗って東京まで来たことは事実だが、何が彼をそこまで駆り立てたのか?陽菜ともほんとに偶然会っただけで、そこに必然感は無いような。
陽菜と凪も母親が亡くなったことはわかるが父親はどこに?中学生が身分隠してまで働かなきゃいけなかった理由は?結局よくわからない。

帆高が家出、拳銃の所持とかで追われてる身分なのに陽菜を探しに行かせてって警察に反抗してるところも駄々こねてるようにしか見えなくて。色んなことを冷めて考えてしまっていまいち入り込めなかった。

でも須賀さんが言った、人一人消えることで世界が救われるならみんなそっちの方がいいだろってニュアンスの台詞が突き刺さった。たしかに自分もそう思ったので。
陽菜の味方は世界で帆高と凪しかいなかったのかもなぁ。
もう二度と晴れなくたっていい!の台詞、陽菜は本当に嬉しかったと思う。帆高は今までの16年間で陽菜以上に大切に思える人に出会えなかったんだろう。

映像はやはり美しく、透き通って瑞々しく細部までやたら見てしまった。RADWIMPSの音楽もマッチしていて、最後の大丈夫からのエンディングはとてもよかった。


なんせガヤガヤした中で一回観ただけなので、機会があればまた観てみようかな?と思う。