ハヌマーン

天気の子のハヌマーンのレビュー・感想・評価

天気の子(2019年製作の映画)
3.6
「ねぇ、今から晴れるよ」

投稿してたと思ってたらしてませんでしたので、今更ながらの投稿…。


池袋グランドシネマサンシャインIMAXにて視聴。

賛否両論もうなづける作品。社会を知る大人であればあるほど、それはちょっと違うんじゃないの?とモヤモヤする最後の主人公の選択を、全力で肯定しているのがこの作品の根幹にあるからだ。
ただし、色々な方の感想を見ていると、拳銃・指輪・手錠などの舞台装置としての役割や、今までの新海作品の中での「大丈夫」の意味など、深くまで読み解けば、大変美しい構成になっているとわかる。

前作に引き続きRADWIMPSが担当しておる音楽は特に特筆すべき所であり、美麗な美術と相まって作品を力強く進行していく。特に『グランドエスケープ』か流れるシーンの爆発力は半端なかった。

ただしストーリーは不確かな部分が多く、主人公が島を出た理由など、敢えてなのかもしれないが不明瞭なまま終わる。なので、反道徳的な行動が多い主人公に感情移入が出来なかった。
ガバガバな部分は前作の『君の名は』も同じだが、あちらはそれを押し切るだけの盛り上がりがあったから良かったが、今作はそれが足りなかったと感じた。

余談だが、入場した時は厚く曇っていた空模様が、観終わって劇場を後にする際に眩しいくらいに夕陽が雲の間から射し込んできて、なんかとても不思議な気持ちになりました。
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