木村優希

2分の1の魔法の木村優希のネタバレレビュー・内容・結末

2分の1の魔法(2020年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

「全力少年」

吹き替えで観ました。
吹き替えキャストは事前に分かる範囲で予習していました。そこは特に問題なく。

おそらく脚本と演出が私には合いませんでした。
似た映画を挙げるなら、『カールじいさんの空飛ぶ家』『デュー・デート』かな…。
なるべくリサーチして苦手は回避しているんですが、ちょっと観たい気持ちが先行してしまった。

私、フィクションでもノンフィクションでも、目標達成の為に進む中で「人の話を遮る」「意見を聞かない」「別の関係ない事象に手を出す」というキャラクターが苦手で、今回は特に顕著だった。
完全に私の性格と価値観との不一致でした。事故です。

そしてこの物語のほとんどのキャラクターがそんな感じ。人の話を聞かない。国会中継か。

でもその流れがないとラストのさざなみのようなシーンは活きないとも思うので、どうしたものかな、と頭を抱えました。

主人公、よく16年間グレずにあの環境で生きてきたと思う…私だったら朝から発狂するなと思いながら観てました。冒頭から。凄い盛り込むしブチ込むなと。よく頑張った。
だからこそ私は主人公の立場に立ってしまったんだな、と。魔法云々はこの際関係なくて「私だったら」で観てしまってあまり内容が入ってきませんでした。ラストが思い出せない。これがこの映画の魔法なのだとしたら洒落にならない。

この映画は何を伝えたかったんだろう。
「お父さんの存在が」とか「思い出を作りたい」とかではなく、「兄弟の絆」「二人で一人」「大切な人はいつも自分のそばにいた」みたいなことを描いているんだと思うんですが、ちょっと、それを描くには騒々しく過ぎてしまったと思います。

日本語版主題歌に書き下ろしの曲ではなくスキマスイッチの「全力少年」を起用したのは、物語と合わせて「過去を顧みよ」ということだったのかな…。
ブランディ・カーライルのエンディング曲が素晴らしくてそれがあったから観て良かったと思えました。

字幕だと心穏やかに観れるのかな…吹き替え次第では字幕も、と思っていましたが(キャストも豪華なので)ちょっとどうしようかな、という気持ちです。
木村優希

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