いじゃ

2分の1の魔法のいじゃのネタバレレビュー・内容・結末

2分の1の魔法(2020年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

やっと見られましたー!
父との思い出のない主人公が、個性的な兄と共に、魔法と出会い、自分に注がれた愛に気づく物語、なのか?
私はそれ以外にも、元々本人が持つ潜在能力に気づいたら、恐れずにそれに触れること、向き合うこと、それで見える世界が変わるんだというのも感じました。イアンにとってはそれが魔法で、他のキャラクターもそうなのかな。

ずっと主人公のイアンに感情移入して見ていたので、正直お兄ちゃんのバーリーの事が苦手でした。真っ直ぐすぎて、ムチャクチャで、背中を押してくれる力が強くて。
一言でいえば鬱陶しい。
イアンもバーリーをそう思ってる。でもそんなバーリーを嫌っているわけではない。
その気持ちが暴露されるシーンで、「ついに言ってしまったか」という気持ちと「兄に知られたくなかった」という気持ちが痛いほど伝わってきたし、私もそう思った。
そこから兄が自分にとってどんな存在なのか、どんな愛情を注いできたのか、に気付く展開になるわけですが。

私はあのラスト、あまりにも切なくて、イアンはそれでよかったんだろうか、と思ってしまった。あの展開に不満があるわけではなく、イアンの行動も理解できる。でも父親代わりが自分には居たからとバーリーに時間を譲り、自分は父とは対面せずに穴から兄と父の様子を覗く、あのシーンがあまりにも切なくて、泣けてしまった。