アメリカ南部で冤罪に立ち向かう一人の若き弁護士の活躍、実話を元にした映画。舞台はアラバマ州、まさにアラバマ物語の90年代版…とはいえ、時間を経ても何も変わってないのが恐ろしい。冤罪、黒人、裁判はもはやテンプレと言ってもいいような内容ではあるんだけど、やはり観ているともの凄く感情が揺さぶられて、非常に見応えがあった。音楽もセンスがいい。ジョニー・Dが死刑囚拘置所を出て行くシーンなんかはだいぶ脚色だろうけど、それでもやはり感動的。そしてエンドクレジットが始まってからのテロップに恐れ慄いた。執行済み死刑囚の10人に一人は冤罪?テイト捜査官は引退するまで6回も再選?…もはや言葉も見つからないクソみたいな真実。もしもっと脚色していいなら、あのクソ捜査官をボコボコにして欲しかったけど、そうはならないのが現実なのか。悲しい。そう言った意味では後味の悪い作品でもあったかな。