Inagaquilala

21ブリッジのInagaquilalaのレビュー・感想・評価

21ブリッジ(2019年製作の映画)
4.0
これはかなり拾い物の作品だった。惜しくも昨年亡くなったチャドウィック・ボーズマンが主演したクライムミステリーで、かなりクオリティの高い作品に仕上がっていた。タイトルはマンハッタン島にかかる橋の数を表しているようなのだが、ニューヨークを舞台にした作品としては、折り込まれる都会の空撮映像も素晴らしく(やはり橋を中心としたものが多い)、この街に愛着のある人間にはなんとも好みの作品に仕上がっている。

2019年製作の作品であったので、ボーズマンの他界がなかったら、もしかしたら劇場公開が見送られたかもしれなかった作品だが、度重なる犯人射殺により、問題ありの刑事とされている主人公が、敢然と組織の悪に向かっていく物語は胸の空く思いがする。登場人物の立ち位置が二転三転となるストーリーだが、よくありがちなご都合主義的な展開もなく、観ていてなるほどと納得できるものになっている。テレビドラマの「ゲーム・オブ・スローンズ」などを手がけてきたブライアン・カーク監督がメガホンをとっているが、映画でも十分な才能を発揮している。製作には「アベンジャーズ」シリーズのアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟が名を連ねている。
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