トッシー

犬鳴村のトッシーのレビュー・感想・評価

犬鳴村(2020年製作の映画)
3.5
ホラーを久しく映画館で観てなかったので仕事帰りに行ってきたんですよ。
そしたら平日なのに劇場が一杯で、日本のホラー映画はまだまだ人気があるんだなあと、嬉しい気持ちになったんです。

そうしていたら隣に座ったいかつい兄ちゃん四人組がマナー悪くって、途中でスマホをちょろちょろ見る訳ですよ。
怖いシーンでピカーッですよ。
もう、最悪ですよね。
でも、いかついんで怖いし注意できないんですよ。ひたすら我慢です。
いかついし。

とまあ、そんな状況で観賞したわけですが、内容は僕の好きな謎解きホラーでした。恐怖の原因と、その背後に蠢く因縁にヒロインが立ち向かいます。結構強引な展開もありましたが、割りと面白かったです。

ただ、あんまり怖くない。
隣のいかつい兄ちゃんのが怖いくらい怖くない。要所要所では惜しいシーンもあるんですが、それが上手く繋がっていないと言うか… 割りと無駄な恐怖シーンも多く、ためも少ない気がしました。上映時間も無駄に長く感じました。

かつてはJホラーがメチャクチャ流行って怖かった時代があったのに、日本のホラー映画は終わってしまったのかなあ、さみしいなあと思っていたら、上映終了後、隣のいかつい兄ちゃん達が………

「まじで怖かった!!!こんなんまじで観んかったらよかったやんか!」
「もーいやや!! ほんまにいやや!!!」
「ちょ、ちょっと待って、ほんまに待って! 待って待って!!!」
「あれ、最後どういう事?俺ちょっと意味わからんかったんやけど???」
「バッカ!お前、あれはやな………」

クソ盛り上がっとる。

そうです。彼らがスマホを見ていたのは、あまりの恐怖に早く終わってくれと、時間を確かめていたのでした。

なるほど。僕が怖くなかったのは単にホラー映画を観すぎてホラー変態になっていたと言う個人的な理由だったのですね。恐怖と言う感情には耐性がつきやすいのかもしれません。生物が生きていくための本能と言うか、変態の性と言うか。

最後に劇場を見渡してみると、皆さん、一様に楽しそうでしたね。
このホラー映画は変態には届かなくても、届く人には届いていたんだなと、嬉しい気持ちになりました。日本のホラー映画は終わったとか思ってすんませんでした。きっとまた変態を悦ばせてくれるJホラーも現れることでしょう。まあ、実際に今も大好きなJホラーがあるしね。

日本映画もまだまだ捨てたものではありませんな。うん。

長々と書いてきましたが、犬鳴村、最後に何かほっこりさせてくれてありがとう。やっぱり映画館で映画を観るのはいいですね!



とは言え、やっぱり変態的にはあんまり怖くなかった。そこは残念。後、どんな理由であれ上映中にスマホを見るな。俺がお前達よりいかつかったらその場で映画の5000倍の恐怖を与えてやったところだ。俺がヘタレ変態で命拾いしたな。

あっでもね、エンドロールラストのある演出は、知ってる人にはめちゃ怖いものだったと思います。かなり力技だけど、逆隣りに座ってたホラーファンぽいお姉さん達が、そこだけギャーって言ってましたもん!