RAMPO

犬鳴村のRAMPOのレビュー・感想・評価

犬鳴村(2020年製作の映画)
1.7
さて…、どうしたもんか。

中田監督にしろ本作の清水監督にしろ、もう過去にJホラーの傑作・名作を生み出した偉大な監督たちの業績、それはそれとして、純粋に作品のクオリティに着目して観るものを選ぶべきなのでしょうね。

でもネームバリューってどうしても付き纏うじゃないですか。
もう何度も期待と落胆を繰り返し、意識しないように努めていたとしても、無意識のうちに作品のハードル上げちゃってるじゃないですか。

画的には終始、ジトッと湿った質感があって、地方の山間部の町の独特なロケーションと相まって、良い雰囲気ではあります。
カメラワークもまぁ手慣れた感があり、安定してる気はします。

でも肝心の、怖いか?っていったら、怖くない。
何でだろうって考えてたんだけど、肝心のシーンで、せっかくの絶好のロケーションが全く活かされてないうえに、怖さを感じさせる演出が全くもって上手くない。
テクニカルには、色々と駆使されてるのでしょうが、残念ながら私には怖さが伝わってこなかった。

大小随所に突っ込みたいところは数知れず、でもとにかく一番は、やはりこれは脚本の問題かな。
清水監督ってネームバリューに犬鳴トンネルっていうネームバリューを重ね、さらには最近流行のマルチバース的要素も取り込んでみたけど、出来上がったのは訳分からんヘンテコな怪物でしたって感じ。

まぁ感じ方は人それぞれ、面白いと思う方も居られるでしょう。
でも私なら、親に自分の子供(つまり親にとっては孫)を殺されたら、その親を絶対許すことはできないと思う。

あ、そうそう、恐怖回避バージョンてのがあるようですが、ぶっちゃけオリジナル版に恐怖がないのに何を回避するんだろう?
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