ぐらだな

火口のふたりのぐらだなのレビュー・感想・評価

火口のふたり(2019年製作の映画)
4.0
メインビジュアルや予告映像からもっと重く救いのないストーリーだと思ってたけど、終わってみたら肉欲ファンタジーでした。

「人のセックスを笑うな」と言う言葉?があるように、客観的に見るとセックスしてる姿なんて滑稽でかっこ悪いもので、その描写がとてもリアルで忠実で、自身を投影してしまい何とも気恥ずかしささえ感じるほどでした。

賢治が隣で寝てる直子の股間に右手を伸ばしてる時の左手の所在のなさとか、しながら移動している時の必死さとか、笑っちゃうほどかっこ悪くて、そう考えるとAVってかっこいいんだなって思いました。
AV男優は動きに無駄がない。

基本的に賢治と直子の二人芝居で、繰り広げられる会話からふたりの置かれた状況、心情、過去などが徐々に明らかになり、最後にはこっちが置いていかれちゃうくらいのシチュエーションに呆気にとられました。

昨今流行りの拗らせ系恋愛映画と似て非なる癖のある映画で、それはタブーや極限状態、直接的な欲望など、根本に自然の脅威の中での太古からの人間のあり方を表しているところなのかなと感じました。

しかし瀧内公美はいい女優さんで「彼女の人生は間違いじゃない」でも感じたんですが、憑依型の女優さんで直子そのものに見えてしまう。
もっと主演作品が観たい女優さんです。

瀧内さんは上映後の舞台挨拶での実物もほんとに綺麗だったのですが、それよりも柄本佑がイメージと違ったシュッとしたイケメンでびっくりしました。
「アルキメデスの大戦」と並行して始まった撮影に柄本佑が坊主頭で現れて監督が頭抱えたって話し面白かったです。

あとこの映画は、セックスシーンがエロいって言うよりエグいんで、誰かと行く場合は行く人を選ばないと気まずくなる可能性もあるので注意してください。