バルバワ

AI崩壊のバルバワのレビュー・感想・評価

AI崩壊(2020年製作の映画)
4.0
※このレビューは映画の感想とは関係のない私事を書き連ねている、非常に読みにくいレビューとなっておりますのでご了承ください。

今まで妻の監視を目を盗んでこそこそ映画館に足を運び、隠れシネシタンを自称していた私。

『ハスラーズ』を鑑賞した次の日、両親が旅行に行くので実家の犬の世話をするというアリバイ工作をし実家には寄らず、映画館に寄って今作を朝イチで鑑賞しました。

これが甘かった…。

私に気を遣い昼飯はいるかを実家に連絡してきた妻、旅行から戻って電話に出る母、それに気付かす映画を楽しむ私…まさにA.I( "ア" リバ "イ" )崩壊。そして鑑賞後LINEを開くと妻からのメッセージが…



妻:実家に帰ります。


エッ( ゜Д゜)



いやぁ…家族って尊い!

あらすじはA.Iが何者かの手によって命の重さを算出して大虐殺を試みようとするのを主人公が止めようとしたり、A.I暴走の犯人に 仕立てあげられて逃げたりする!…的な感じです。

【日本製超大作映画を観れる喜び】
どうしても日本の超大作映画って未だに「どうせダメなんでしょ?」というイメージが自分にあることは恥ずかしながらあります。
しかし、近年『シン・ゴジラ』『アイ・アム・ア・ヒーロー』『キングダム』等のメチャクチャ面白い作品も増えて来ているのもまた事実でして、一概に日本の超大作がダメだとは言えない昨今、今作も楽しく鑑賞できました。良いじゃないですか、カーアクションがあって、変なメカが出て来て、ドンパチもあって…これぞ娯楽!日本でもこういう作品が作ることが出来るという喜びを感じました。

【最近話題の格差映画】
昨年公開された『アス』や『ジョーカー』今年公開された『パラサイト 半地下の家族』等の現実世界で広がり続ける経済格差が作品のテーマとなっているエンターテイメント映画が増えており、個人的には今作もその要素があると思いました。
先ほど上げた三作品は貧困層目線で進む、もしくは富裕層が危機的状況に陥るというのが主な物語的な推進力になっています。しかし、今作は主要登場人物が富裕層寄りの人々で、A.Iが社会的な弱者を「こいつらを養う金はねぇ!」と言わんばかりに大虐殺しようするという、結構この手の格差映画では昨今の潮流とはまた違うプロットで面白く思いつつ「やっぱり金持ちで有能が正義かよ!カーッ(゚Д゚≡`⊿´)、ペッ」と、捻くれたくなるのもまた事実という…ね!

【ちょっとした伏線が好き】
映画を観ていて伏線に気づいた時は「やった!見つけた、見つけたよ!ヤッホーイ(゜▽゜*)」と個人的にテンションあがります。今作も終盤の親子のやり取りにさりげない伏線が用意されており少し泣きそうになりました。泣きそうなったと言えば螢雪次郎さん演じる漁師と主人公のちょっとした会話が良かったです。

【気になることもあるにはある】
楽しみながらも気になるところはなくもなくて、まず主人公を何度も取り逃がす特殊部隊にイライラしました。突飛な行動をして裏をかかれるのは仕方ないとして、挟み撃ちしていたのに普通に走りで取り逃がす様は流石に部隊の訓練不足を感じ得ませんでした。
あとA.Iに仕事を盗られることを懸念する人々の描写や自動運転の車が普及しているのに運送トラックが普通にまだドライバーがいるのは不思議でした。
また、今作の犯人の意外性の無さには逆に驚きました。犯人が明らかになるとき登場人物は驚いていましたが「うん…最初から怪しかったもんね」としか思わなかったです。
そして、一番気になっていたのが作中男達が各々の思惑を持って能動的に動き回るに対して、女性が秘書官的な役割で受動的にしか活躍していないのがモヤモヤしました。なにがなんでも女性を活躍させてほしいワケではなく、ただ別に登場人物の性別を変えても問題ないからモヤモヤしているのです。こういう人物描写を観るとまだ世界の潮流からズレているのだなと個人的に思ったりしました。
最後に主人公の娘のどんくささにはイライラしました。←全体的に心が狭い

【なかなか重い宿題】
今作が浮き彫りにしたのは加速する少子高齢化や生活保護と医療費に圧迫される日本の未来であり、決して私たちには関係のない話でした。
登場人物はA.Iを子育てに見立て、A.Iの産みの親である我々は幸せな未来を築く責任があると言っていましたが、今作では結局答えは提示しませんでした。これは今作のテーマでもあるように思えます。

【最後に】
先ほど登場人物が明るい未来を築く責任の話をしました。要は誰しも当事者意識をきちんと持つことが大切なのです。それは社会に対してもですが、家族に対してもです。

いつの間にかそれが希薄になっていたから今作鑑賞後に家に帰ったら誰もいなかったワケで。

さて、電話もLINEもスルーで打つ手なし。どうしようか…そうだ、先日入会したNetflixで『マリッジ・ストーリー』でも観てダメな夫通称ダメ夫は自分だけではないと実感するとしよう。←輪をかけてダメ夫