非常に情報の質と量の多いドキュメンタリー作
正直、お家でダラダラ観るには適さない。
きちんとチケット買って、電車に乗って、
渋谷のイメージフォーラム(そこでやっていたか知りませんか、私のイメージ😅)
だから、その情報の多さと深さを十分掴みきれなかったのは、
私の浅学のせいで、映画の正しい評価とはちょっと違うかもしれない。
とても重く、ある意味興味深いテーマが語られる。
ヒトラーたちが絵画を略奪し、それを取り返す記録がメインだ。
その模様は「黄金のアデーレ」で詳しく描かれていたので、新しい情報ではなかったが、
いかに、略奪されたものを取り返すのが難しいかが改めて分かった。
でも、この記録映画の魅力はそこではない。
ナチスが芸術作品に興味を示した意味
そこには、金銭的なこと以外に、
アーリア人の優位性を証明する為に利用されてきたこと。
それに従って、芸術作品を供給したり、手助けしたりした人々は、
お金を得るためにそれらに加担していったこと。
一番、興味深かったことは、
アーリア人の素晴らしさを広める絵画展と同時に、
退廃作品展と銘打って、先進的な作品などの作品展も開いていたこと。
そして、その作品群と障害者をリンクさせたり、ユダヤ人を中傷したりしていたこと
そう、ナチスは明らかに意図的に芸術を
操作しようとしていたのだ。
タイトル名のピカソはいつ出てくるんだ?
と、思っていたが、
来た!ラストの言葉
そうだ!そうなんだ!
芸術家は、芸術を持って闘わないといけない!
ナチスほどではないにしろ、為政者は
学問や芸術さえも我が物にしようとする傾向がある。
学問や芸術も闘わないと、守っていけないのだ!