のこ

ヒトラーVS.ピカソ 奪われた名画のゆくえののこのレビュー・感想・評価

3.8
新しいミリオン座へ行って来ました。
劇場内新築の匂いが漂い 1つ部屋も増えて
2日前からネットで席予約できるようになり便利に^^

本日18時の回 一番大きい部屋で鑑賞!
お席のソファも新品、跳ねっかえりスプリングが強烈でw

今作 ヒトラーがユダヤ人虐殺しただけでなく
絵画 美術品まで略奪して行った!
ピカソ ゴッホ、フェルメール、マティス、ムンク、モネ
~ナチスの倉庫から次々に名作が出て来て😊
(名作を映像で見るだけでも価値ある作品!)
一方、今尚 行方不明の名画たち~
また没収され、命も奪われたユダヤ人持ち主や 
返還要求する遺族の思いも心苦しく
芸術を愛する心までも支配したヒトラー!
どこまで人の心を奪うのか~悪どいヒトラー
切ない気持ちになって来る。

★絵画を集めたのは自分の故郷 リンツの美術館に贈ってルーブルのようにしたい野望が!
右腕的存在のゲーリング国家元師を通じてユダヤ人富裕層から問答無用で憧れの名品を没収
(現在は返還プロジェクトの活躍で遺族に返還は進んではいるが 黄金のアデーレ名画の帰還のように 訴訟は時間と経済的負担がかかり ユダヤ人家族と美術界に対して暗い影を落とし続けている)

美術史上最悪の略奪、相続人たちの粘り強い戦いを
イタリアの名優トニ・セルヴィッロが案内 
監督は新鋭ドキュメンタリー作家のクラウドディオ・ポリ

そもそもヒトラーやゲーリングの収集矢先が名画というのが不思議な話で
クリムトの弟子 エゴンシーレ(死と乙女)の映画を観た時に ヒトラーが何度も挑戦したけど入れなかった美術学校にシーレが合格!
その恨みが根強くあったのか分かりませんが~?
ナチスは「退廃芸術」の烙印を押して絵画を燃やしたり~
タイトルのピカソは 壁を飾るために描くのではない
絵は盾にも矛にもなる 戦うための手段だ~と

名画は 人を惹きつけ 人の心を虜にする~
ヒトラーも天才と呼ばれたかったのかしら~?
ヒトラーやゲーリングなどナチス幹部は市民階級出身でありながら貴族社会に憧れ 名画を集めて貴族の真似を
時代の先端よりもルネッサンスの名画を好んだ。

少し難しい作品ですが 名画が続々出て来るので
それを見るだけでも 価値あるので
ご興味ある方はこの機会にご覧ください。
のこ

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