しまうま

テリファイドのしまうまのレビュー・感想・評価

テリファイド(2017年製作の映画)
3.3
アルゼンチンホラー映画というのは今作が初めてだったけど、その完成度の高さに驚いた。

仕掛け自体は特に目新しいものがあるようには感じられなかったけど、とにかく容赦がない。前半からバンバンと怪奇現象というか、もはや言い逃れできないレベルのことが起きて、ホラー映画の序盤によくありがちな「退屈な前書き」的なものがほぼないのは好感がもてた。

あと、異形のものたちの造形も良かった。安っぽいCGで誤魔化そうとせずにしっかりこだわってるのがよくわかる。

物語は単純な一本筋にしてないのに、自然とのめり込んでいくうちに理解できるようになる程度にはわかりやすい。変に複雑するよりよほど良いし、かといって変に難解にされて文学気取りされるよりすごく良い。僕の勝手な想いで申し訳ないけど。

肝心の怖さの度合いという意味では、そこまで強烈なものじゃないけど、前述した要素が相まって観賞後はけっこうな満足感を覚えたし、一定以上の怖さはちゃんとあった。

観てよかった。




▪️▪️簡単なあらすじ▪️▪️
アルゼンチンのブエノスアイレスにて、ある一戸建て住宅では妻のクララが流しの排水溝から奇妙な音が聴こえることに気づいた。夫のホアンにそれを告げ、彼女は「人の声のようだ」とも言った。
夫のホアンは深夜、壁がドンドンと叩かれる音に目を覚まし、隣人のカラバハルに苦情を言いに行った。

カラバハルは夜ごと起きる怪奇現象に悩まされていた。そのことを専門家のアルブレック博士に診てもらいたがっていたが、いくら電話しても取り次ぎの女性には「証拠がないと博士は出られない」と相手にしてもらえなかった。
ある夜、カラバハルは証拠を捉えようと寝室にカメラを備えた。

カラバハルの家の近くにある蛇口で水を飲んでいた少年がいた。少年はその家の違和感に気づいた、、、
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