れれれざうるす

キストのれれれざうるすのレビュー・感想・評価

キスト(1996年製作の映画)
4.2
死体しか愛せない女とその女を愛してしまった男の異色純愛映画。(ネクロフィリア映画)
少女時代から動物の死骸を体になすりつけ快楽を得る。大人になり、解剖学を習いながら葬儀屋で働くが、死体にキスをしたのをキッカケに・・・って話。

女は死体へ片想い、男はその女に片想い、両方報われない恋。
ただ彼女は、人々が『身長高い人が好き』『目の大きい人が好き』と思うのと同じように『死んでる人が好き』ってだけ。(!?!?)
なので男が死体に似せてファンデを塗ったりするとドン引きします。(ひでぇ)
経験人数が、人間=1人、死体=複数人、と…ある意味ビッチに!!

耽美な死姦シーンは圧巻で魅了される。と共に恐ろしくもある。所詮は性的倒錯。
死姦前に下着姿で独自の儀式として謎の舞をするのは怖いけど!
本作を“美しい”と思える理由はまず主人公が若くて繊細な美しい女性だから。これがムカデ人間2の男が主役だったら完全アウト〜〜(笑)
死体の男達も若い人で状態が綺麗だから美しい者同士。
そして音楽のセンスが抜群、極め付けは監督は女だとか。
同じ内容を男が撮っていたらエロとグロを全面的に押し出してきてたはず。なので、ある意味女性向けとも思える。エログロ描写が皆無だし、賛否が極端に分かれそう。

個人的にパーフェクトな作品。
“ネクロフィリア”という題材を上手く使った美しくて切ない究極の純愛。ちょっと「キャットピープル」っぽい雰囲気。(性交するとヒョウになる女と人間の恋愛。好き。)

ネクロフィリアやカニバリズムや異常性愛系が大好きなんだけどあまり知らないので誰かオススメ教えて下さい〜〜!