まつり

12か月の未来図のまつりのレビュー・感想・評価

12か月の未来図(2017年製作の映画)
4.2
すごく良い映画だった。教職課程で見せて欲しい。
名門校で嫌味言いながら生徒の自己肯定感下げてた頃のエリート先生より、底辺とさえ言われる中学で子供たちに合わせようと奔走する先生になってからの良さたるや。

人は信じられたり期待されて初めて頑張れるんだよね。それを改めて考えさせられる映画だった。
これは学校でも、企業でも、どんな場でも言えるなあと思った。あいつらはダメだ、っていう目線を向けられるとどんどんそうなってしまう。政治家にも見てほしいな。

文法の教員、というところからブレずに、でも誠実に生徒に学ぶ意味や面白みを伝える姿勢が素敵だった。エリート校で長年教えてるのに画一的な方法に縛られず、あんなに授業スタイル変えられる先生、すごいよ。
特に、物語を読む意味、を説くシーンのセリフがすごくよかった。本好きとしてじーんとしてしまった。
最近は自己啓発本ばかり売れるらしいけれど、物語から人が学べることは沢山あるんだよね。その感覚忘れたくない。

パリ20区を思い出しつつも、パリ20区よりは映画らしくまとまったストーリー展開でした。
最後のサドゥのセリフには、泣くなと思いつつ泣かされた。
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