くまねこ

クーリエ:最高機密の運び屋のくまねこのレビュー・感想・評価

3.8
「クーリエ:最高機密の運び屋」ベネディクト・カンバーバッチ主演作を公開初日、TOHO錦糸町で鑑賞。

1962年の米・ソ連間で勃発した「キューバ危機」を背景に、核戦争を回避すべく奔走した男たちのスパイサスペンス。経験もないのに、CIAとMI6から突然、スパイ活動を要請された英国のセールスマンの実話を映画化。

普通のセールスマン、グレヴィル・ウィン氏がソ連高官・ペンコフスキー氏との友情を育みながら、徐々に一流のスパイに変容していく姿は本作の魅力であり見応え十分。

自身の危険を顧みず、ソ連から米国への亡命を望むペンコフスキー氏を支援するウィンの姿が印象的。

終盤、ある場所で、あんな姿で再会する2人の運命、そして相手を思いやる会話は胸熱シーンだった。

監視国家・監視社会の険しい世界。裏切りの絶えない薄情な世界でも、育んだ友情を最後まで貫く彼らの姿が美しかった。
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