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クーリエ:最高機密の運び屋のmasayaのレビュー・感想・評価

4.0
時はキューバ危機。思いがけず機密情報の運び屋になった平凡な英国人セールスマンの尽力と、彼とソ連軍大佐との秘密の強い絆によって核の終末から世界は救われた。派手さはなくとも、彼らの勇敢さ、払った犠牲、守ったものの大きさに胸熱くなるスパイサスペンス。
ソ連側の協力者オレグが核のボタンを持つフルシチョフの激情的な性格に危機感を持ち、西側への情報提供を考えるきっかけになる、という描写があるのはある意味トランプを意識してかな。対照的にオレグと主人公グレヴィルは東西の異なる文化を尊重し平和を求める世界市民の心を持つことが示される。
手に余るほどの現実を前に、動くことで我が身に起こり得る危険と、動かずに起こる悲劇を想像し、知ったからには動かずにはいられなかった名もなき勇者達を称える映画。英国紳士カンバーバッチの立ち振る舞いがいかにもエレガント。
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