Angeprunelle

ジェロニモのAngeprunelleのネタバレレビュー・内容・結末

ジェロニモ(1993年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

ロバート・デュヴァル扮するシーバーが
ふいに口にする言葉の数々が
この物語の全てだと思う✧

綺麗な言葉じゃないけれど
ちょっぴりはみ出した人間だけれども
彼からは等身大の優しさと
相手へのリスペクトを感じられる。

そしてジェロニモの赦しの心も身に沁みる。

深く愛しもせず深く憎みもしない平和っぽい人間

深く愛し深く憎む野蛮っぽい人間

とにかく機械的で命令に従うだけの
はみ出した事はしないし罪も犯さないけれど
ちょっぴり冷淡で無機質っぽい人間

自分と違う人間を責め叩きのめす
荒っぽいけど世渡り上手な人間

自分と違う人間を理解しリスペクトする
温厚だけれど損したり報われない事の多い人間。

誰も良いとこ取りなんて出来やしない。

完璧な人間も、完璧な人生も得られない。

不完全な人間達がたった一つしかない
地球の上で生きてるんだから
分け合うしかない。

愛も土地も幸福も不幸もなにもかもを・・・

時には得を頂き
時には損を受け入れる強さが必要。

分け合うってのは永遠の幸福や
恵みや豊かさを望まないことなのかもしれない。

今の私の幸せは誰かの我慢や
犠牲の上に成り立っていること。

この世は結局戦いの勝者に寄って
動かされていること。

個人的にロバート・デュヴァルにジーン・ハックマン
そしてマット・デイモンと
贅沢なキャストが揃っていたので
それだけで十分でした♬

控えめだし面白味もないけれど
良い作品だと思う♡

日本という国が今より無機質で
愛のない国にならないでほしい
ならないようにしなきゃいけないよなと
今は思う・・・
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