やっちゃん

ラヴィ・ド・ボエームのやっちゃんのレビュー・感想・評価

ラヴィ・ド・ボエーム(1992年製作の映画)
3.9
カウリスマキのモノクロ2作目。なんともない物語なのだけど、楽しくて儚いところがさすがカウリスマキ・マジック。

芸術の都、パリ。おじさんに差し掛かった芸術家の卵達の生活と、そのうちの一人画家のロドルフォの恋物語を描く。

ラストの曲に日本人としてびっくりしたり嬉しかったり。身を削るような貧乏生活とそこに仄かに灯る恋人生活は哀愁溢れるあの曲がぴったりなのかもしれません。

日常に隠れた「縁」で繋がる「男の友情」も楽しめた。港町三部作の「手を差し伸べる善意」の原型がこの映画にもあり、なかなか興味深い作品でした。
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