KnightsofOdessa

Frost(原題)のKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

Frost(原題)(2017年製作の映画)
2.0
[ただ画面が暗いだけのロードムービー] 40点

メカスを抜きにしたら恐らく一番有名なリトアニア人映画監督はバルタスになるだろう。しかし、見る機会を逃すと永遠にお目にかかれないタイプの監督であるがゆえにそっと放置していた。するとどういう風の吹き回しかMUBIに最新作が登場したのだ。どうやらいつものバルタス作品とは毛並みが違うらしいが…初鑑賞作で踏み外すのはいつものことさ。

ヴィリニュスから紛争中のウクライナに物資を届けるリトアニア人カップルを描く。基本的に画面が暗すぎて何やってるか分からないが、たまに明るくなると好きなショットが散見されたので、もしかすると暗いとこも好きなショットなのかもしれないと思いながら見ていた。物語自体はただのロードムービーとして情景が過ぎ去った行くだけで具体的なテーマはよく分からないが、雰囲気は悪くない。検問を過ぎれば過ぎるほど、人々が減って兵士は重装化し施設は簡素化していく。しかし、会話のシーンが多くて興醒め。ラストも完全におセンチ系だった。

主人公インガ役を演じたLyja Maknaviciuteが絶妙にマリア・デ・メディロスに似ているショットがあって可愛かった。でも暗くてあんまり表情が確認できなくて悲しい。
KnightsofOdessa

KnightsofOdessa