デジャブ

王国(あるいはその家について)のデジャブのレビュー・感想・評価

4.8
繰り返されるセリフから言葉が徐々に昇華していき、セリフの内側に宿る非言語的な感情の歪みがあらわになる。
それらによって脳内で現像された全貌は、映像で見るより密度の濃いものを訴えかけてきた。

理解はできても言葉で説明できないもの。説明しようとすると嘘のようになってしまうもの。情景や時系列までを排除し、一見不親切な反復の中だからこそ、観る者はそれを体感できるのかもしれない。

形は違えどその核は、個人的な経験や浴びてきた言葉の奥と共鳴するものだった。