2019.1.7
自宅PCにて鑑賞
NETFLIXインタラクティブ作品。
劇中の主人公の選択を視聴者が二者択一で選ぶ事が出来るという、ネット配信個人視聴ならではの斬新な発想が面白い。
ストーリーもこの視聴形式にはこのストーリーしかないという印象。
「そもそも人生は二者択一の"非"自由な選択の連続なのではないか」という自由意志論をベースにしていて哲学的だった。
ただやはりこの視聴形式だと常に能動性が必要とされるので作品に没頭できない。また製作者側としても観客を掴んで持っていくようなシーンは作りにくいので、映画なのに時間の密度が変わらず冗長な印象を受けた。
実は「選択できる映画」という概念はそう新しいものでは無い。2000年代、日本のゲーム業界はハードの技術向上に伴って映画に匹敵するCG技術が至上とされるようになり「ムービーゲー」と揶揄(?)されるタイトルが数多く出た。このためにその逆の「ゲームのような映画」という領域はしばしば議論されていたが今作で遂にその日の目を見たわけだ。
今作の革新的な視聴形式は称賛される一方で全体としての映像体験には疑問を呈している人も多いように思われる。これから議論がより活発になり改善されていく事を楽しみにしたい。
