スワヒリ亭こゆう

ラン・ローラ・ランのスワヒリ亭こゆうのレビュー・感想・評価

ラン・ローラ・ラン(1998年製作の映画)
3.8
僕が10代の頃、『トレスポ』を代表とした【ブリットポップ】や、タランティーノ、ヴィンセント・ギャロなどを貪るように観ていた頃に本作もモチロン観賞していました。

この作品を観て「ドイツ映画も面白いけど、女性はイマイチだなぁ。」とほざいていた当時の僕に「『ボーン・アイデンティティ』に出演しているローラ(フランカ・ポテンテ)は結構イケてるぞ!」と教えてあげたい(笑)


公開当時、こういう『パルプフィクション』『トレスポ』の二番煎じ的な映画が矢継ぎ早に公開されていて、その中には本作や『メメント』などもあったんですよね。
当時は映画は面白いだけでは物足りず、オシャレな雑誌で取り上げられている様な作品や、ミニシアター系などといった映画が好きで観ていたんですよ。
それはそれで面白かったな〜。今観ると冷静に観てしまい駄目な部分が目に付く…


2016年に観る『ラン・ローラ・ラン』は、なかなか面白かったです。
監督が面白いものを撮ろうと、努力が伺えるし、何と言ってもテンポが良いです。
ストーリーの構成は恋人の窮地を救うべく20分をひたすら駆けるローラを描いているのですが、Aパターン、Bパターン、Cパターンとストーリーが進んでは振り出しに戻るを繰り返す。
パターンが変わる度に微妙に変わる運命。
これと言った説明はなく、ローラの超能力の様な現象など、解釈を観てる側に委ねたストーリーが心地良く感じられます。

だからと言って、難しいストーリーにはなっていないので、万人ウケする映画でしょう。
時間も短めなので、手頃に観れて楽しめました。