全力疾走している姿を見ているとこっちまでも走りたくなってくる。風を切り、必死で何かを追いかける姿は応援せずにはいられない。ギリギリの中でこそ人は一番輝いて見える。
今作は80分間走って、走りまくる。恋人を救うためにローラは20分で10万マルク(当時のレートで570万円)を集めなければいけなくなった。20分間、恋人の元へ走りまくる。
80分の映画で20分の制限時間を不思議に感じたかもしれない。そこがこの映画の斬新なところです。
この映画は始まりが終わり、終わりが始まり。永遠とローラは走り続ける。
見ているだけでこっちも走っているかのような爽快な気分になるスピード感。そして、走っている最中に味わう心拍の高まってくる高揚感。
映画の途中からローラの全速疾走に心のそこから応援してしまう。あと少し、もう少し、ゴールはすぐそこだ。映画なのに24時間マラソンのような一体感が生まれました。
たまには遅刻しそうになって、時間ギリギリに走れば間に合うシチュエーションを味わってみたくなってしまいました。
余談
BGMがテレビ番組「逃走中」で使われていて、走るシーンにはぴったりな曲だと改めて感じました。