ひでやん

ラン・ローラ・ランのひでやんのレビュー・感想・評価

ラン・ローラ・ラン(1998年製作の映画)
3.6
運び屋マニはボスに10万マルクを届けるはずだったが、バイクを盗まれた恋人ローラが待ち合わせ場所に来なかったため地下鉄に乗り、そこに10万マルクを置き忘れる。12時までに金を届けないと殺される恋人を救うため家を飛び出すローラ。

ドイツのベルリンを舞台に駆け巡る赤髪のローラ。20分で10万マルクを恋人に届けるミッションのスタート。

走る走る、全力疾走の3本ダッシュ‼

家を飛び出す所からスタートし、結末がバッドエンドになるとリセットされて始めからやり直す3パターンの物語。

なぜ時間が戻るのか説明が一切ない。アニメーションやコマ落としや分割画面などの手法で猛ダッシュのローラを映し出す。

能力でタイムリープしているようにも思えるが、前回の記憶を引き継いで危険を回避しているようには見えない。

完全リセットで同じ状況の中を走るローラはマリオのようだ。クリボーに当たって死んじゃったら、始めからスタートするゲームのように感じたが、2周目、3周目は変化する。

ベビーカーを押す女性、自転車に乗った若者、衝突事故の男、浮浪者や救急車など、ちょっとしたタイミングのズレで接触や、すれ違いの変化が生まれ、未来が変わっていく。そんな3つの世界を描いたパラレル・ワールドだった

パタパタ倒れるドミノのようなスピード感で、20分間のダッシュをほぼリアルタイムで見せる試みは面白かった。
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