へたれ

アスのへたれのレビュー・感想・評価

アス(2019年製作の映画)
3.2
良かったとこ1 ルピタ・ニョンゴの発声
もう一人の自分側の声が、加工しているかのように気味が悪い喋り方かと思ったら、生声だし後になって考えればちゃんと理由があった。同時に、最初に気味が悪いと思ったこちらの差別意識にも気づかされる演技。

良かったとこ2 守る側の残虐性
ホラー映画なので残虐シーンは多少あるものの、襲ってくる側よりも守る側の残虐さの方をしっかり見せるので、怖さというよりは、持てるものの残虐さという批評性の方が気になる作り。ゾンビ映画でいう、本当に凶暴なのは人間だというテーマと同じ。

ダメだったとこ1 序盤に前情報出し過ぎ
彼らがどういう素性かという真相は最後になって明かされるけれど、荒唐無稽な設定なのであまり驚きは無い。どちらかというと、序盤のいくつかのシーンのおかげで、この話が何についての話で、ルピタ・ニョンゴ演じる主人公にどんなオチが考えられるか、おおよそのことに予想が付いてしまう方が問題。観客を裏切る展開どころか、前振りどおりに話が進むので、中盤あたりまでかったるい。

ダメだったとこ2 ラストのオチ
オチをつけるためのオチのような、まったく辻褄が合わないオチ。観客の理解力を見くびっているか、ホラーのオチなんだからこんな感じが皆さんお好きでしょと甘く見てるか、どちらにせよ相当白けた。
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