ATSUSHI

アスのATSUSHIのレビュー・感想・評価

アス(2019年製作の映画)
3.8
<Hands Across America>が更に増大させた貧富の格差

根底にそんな社会批判のテーマを掲げつつ、『ゲット・アウト』以上に色濃い異様な恐怖感をもたらせたJピール監督はホラー作家として確実に進化を成している。

今作も本年度本命の一本を映画仲間のJefferyさんとご一緒させていただきました!
本当に黒沢清がやりそうな禍々しさの途絶えない怪作ではあるものの、ここは『ゲット・アウト』の監督。やっぱり私にはどうしても解説が必要でパンフも購入したうえ、コメントするのにもしばらく時間が掛かったまでです(汗)

生活に困らないまで暮らしをしてもらってる自分と自分以上に貧しい生活を強いられてる者。その相手は自分と変わらぬ人間である事の表象としての、ドッペルゲンガー。こう言われるとやっと腑に落ちたけど、やっぱ分かりずらかったなー

顔芸が凄い映画としても話題である通り、主人公一家、特にルピタ・ニョンゴなんて作品の顔になりきってるのが良い。

あと、前作同様に選曲がまた好き。ブラックミュージックに凝ってる身としては冒頭辺りに今をときめくJanelle Monae を持ってくるところが好きだわー