『ゲットアウト』が好きなので期待して見ましたが、個人の好みとしては及びませんでした。
アメリカの歴史や社会問題を匂わすように描くことに力を入れすぎているためか、今回は設定に違和感があって、戦うシーンが多すぎだったのもやや残念な部分です。（中盤は『ストレンジャーズ 地獄からの訪問者』という作品を思い出してしまいました。悪い意味で。）
内容を把握してから見直そうと思うも、2回目を途中で止めてしまいました。ちなみにゲットアウトは即座に音声を切り替えて見ました。
非現実の中にもある程度の現実感を求めて見始めたのに、中身が想像以上に非現実的で、ご都合主義的で、素直に受け入れにくい話でした。そこがシンプルで分かりやすいゲットアウトの差でした。
ただ余韻がすごくて、全体的な不気味さはかなりのものでした。ストーリーよりも込められた意味を評価するような人にとっては、偉大な作品という位置づけになるかもしれませんね。
アメリカ社会を風刺せずに、エンターテイメントに特化させたこの監督の作品も見てみたいです。
黒人はいつでも陽気、みたいなステレオタイプを敢えて取り入れてる皮肉が印象に残りました。
白人警官による黒人殺しの事件をこの監督はどう捉えているのでしょうか。次回作に影響しそうな気がしています。
