オチに結構なキ比重が置かれるタイプの作品なので、ネタバレ無しで見ることが推奨されるタイプです。
ホラー作品の中では珍しく、自分と同じ姿のものとの対峙、いわゆるドッペルゲンガーや、分身のような存在がホラー要素でのキモであると同時に、その分身が、普通に自分達とコミュニケーションと取るところも、あまりホラー映画では見られないタイプ。
ホラーの主題である存在が、意志をもって会話してしまうと、そこに共感できてしまったりするので、ホラーの主題は喋らない、意志が見えないというのがセオリー。
なので、この作品は、分身そのものをホラーとして楽しむよりも、その状況のミステリーや、危険度のスリラーを味わう感じと言える。
とはいえ、そのホラーの主題たる存在の、不気味な動きや佇まい、特に効果音と連動させた不気味な動きは、ゾクッとする驚きがある。
しかしながら、そのホラーの対象が、存外強くも得体の知れない存在でも無いので、やはりホラーとしてこの作品を楽しむのは、ちょっとジャンルを外した作り方かもしれない。
ネタバレになってしまう部分には、あまり触れられないが、怖さや謎があり、切なさや倫理観、それとどんでん返しを楽しめる、ホラーの中では一風変わった作品だ
