海

野獣の海のレビュー・感想・評価

野獣(2018年製作の映画)
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笑った口の中で、嘘と本当を飴玉のように転がして、素肌に触れる砂の混じった風と追いかけあってた、さっきまで、まるで楽器のようになっていた体が、今は一つも音を立てずに、黙っている。裸の背中に触れるやわらかい毛並み。どうしても帰っていくのかい。膨れる涙に揺れる無数の光。誰も知らないおまえの行方。
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