NonCorleone

宮本から君へのNonCorleoneのレビュー・感想・評価

宮本から君へ(2019年製作の映画)
4.5
叫べ宮本 走れ宮本浩 殴れ宮本浩 狂え宮本浩 愛せ宮本浩 歌え宮本浩次

最高の映画が日本から僕の所へやってきた。
去年僕の頭をぶん殴ったあの愛しのアイリーンを描いた新井英樹のもう1つの漫画。

ドラマ以上に、愛しのアイリーン並に剥き出しの感情のぶつけ合い。常に全員が嘘偽りのない本気の思いを、メチャクチャな思いをぶつけてる。

とことん愛する人を愛してどこまでもエゴイストな宮本。誰になんと言われようと絶対に意志を曲げない。自分のために。宮本の叫びに説得力なんて欠けらも無いけど、どこまでも熱くて馬鹿でそれが宮本だから。

自分だけが被害者で自分だけが加害者でないといけない。そんな宮本のスタンスが俺たちを宮本自身を熱くする。

愛しのアイリーンも、宮本から君へも、登場人物がいい意味でも悪い意味でも生き生きとしている。図太く生きている。

愛する女のために復讐に走るというシンプルで在り来りなストーリーが、ここまで斬新にギラギラと輝き燃えるなんて。
昭和くさいのかも知れないけど、昭和を知らない僕にとってはそんなの関係ねぇ。

ここまで面白く見せた監督のカメラワークや画角の演出、脚本、役者たちの全力演技に脱帽。
そしてなにより、エンディング曲、宮本浩次の「Do you remember?」、是非映画を見るまでは聴かないで欲しい。溜まった感情がこの曲で大放出、人によってはついでに涙も大放出。僕の中での最も最高なエンドロールはこの 宮本から君へ と この世界の片隅に だ。このエンドロールがやたら僕のこの映画の評価が高い最も大きな原因だと思う。

ドラマ版と違い休むことなく突き進んでいく展開は、かなり疲れるけど、疲れた分だけ得るものがある。

邦画洋画関係なく、今のところ今年ベストです。
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