竹野康治郎

宮本から君への竹野康治郎のレビュー・感想・評価

宮本から君へ(2019年製作の映画)
3.7
とんでもない熱量の映画に体力が持たなかったです。ただ、とんでもない映画を観たという体験が心を震わせてくれた作品です。

原作はマンガであり、テレビ東京でドラマ化された作品の劇場版です。どちらも読んでも、見てもいません。文具メーカーの熱血営業をドラマでは描いたという知識だけありました。(HPで予習はしました)

富士急ハイランドにある「ドドンパ」と「FUJIYAM」を組み合わせたような最高速度でスタートし、それが最後まで続くという映画でした。熱量は全編クライマックスかのような錯覚すら覚えます。愛しのアイリーンのように映画好きには心に突き刺さるも、冒頭10分で刺さらないとなかなか体力を消費する作品で、それを恐れずに作り上げたこと、演じきった俳優陣には脱帽しかないです。

目を塞ぎたくなるような展開やどうしてそういった状況になった!?という不可解な部分もひっくるめて、「情熱や愛情」といった感情大爆発映画です。見る人は選ぶと思いますが、池松さんと蒼井優さんの演技は必見です。表現の限界に挑んだ2人を見るだけでも価値はあるかと思います。ぜひとも事前にテレビ版でも結構ですので、事前準備をして臨んで欲しいです。

2019年公開作品 122本目
竹野康治郎

竹野康治郎