たーぼーん

宮本から君へのたーぼーんのレビュー・感想・評価

宮本から君へ(2019年製作の映画)
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当時のモーニングは読んでいたので、この原作を映画化する以上、ギャアギャア喚き叫ぶシーンを省く事が無理なのはよく承知している。
また一見泣き喚いている様に見えて互いが「本当に被害者と同じ気持ちになれているか」「加害者が何故悪質なのか本質を理解しているのか」「事態を重くみた上でどう行動するつもりなのか」等を議論したり、立ち位置の確認をしていて、決して感情の爆発の披露だけが行われているのではないところが、この作品の特徴的なところだ。
結果的に復讐の物語になっているので、正しい答えが提示されている訳ではない。
原作同様権威主義への反発はあるだろうし、人生においてさほど好調ではない時期に結婚生活を始める事のもの悲しさが滲んでいる。