ちろる

宮本から君へのちろるのレビュー・感想・評価

宮本から君へ(2019年製作の映画)
4.6
なんなんだ?この生々しくて暑苦しいのに、あとから押し寄せる清々しさは!
ブワッと暴風をずっと浴びているような、すごいエネルギーを受けて、呼吸がずっと激しかった。
あれ?私50メートル走走ったっけ?って勘違いしちゃうほど。
池松くんの演技、ぼそぼそっとしててそれらしく見せてるだけの役者なんじゃないかった勘違いしてて、本当にごめんなさい。
池松くん演じる宮本の笑顔とか、鼻水だらけの泣き顔にも心が震えて泣かされっぱなし。
笑って、泣いて、また笑って泣いて。
ほんとに観てるこっちも忙しい。
一生懸命でまっすぐな姿は時に滑稽で、笑ってしまうよね。
でも宮本があまりにも一生懸命だから、まっすぐだから、こちらも全部見届けなきゃ!
そんな気持ちにさせられる作品なんてなかなかない。
蒼井優ちゃんの魂の演技、最初と最後がとびっきりかわいくて、途中段階は怒りと悲しみに満ちた般若だった。
監督の脚本も素晴らしいんだろが、役者に恵まれて成功したといって間違いない。
熱くてまっすぐなこのエネルギーに完全に完敗してしまって、映画館から自宅までの20分間、深夜歩きながら2人で「いやー凄かったね。」を繰り返してただけよ語彙力のない夫婦。
終わった後また思い出して良くわかんないけど涙出る。
これ、良い映画だった証拠だよね。
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