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宮本から君へのmuraのレビュー・感想・評価

宮本から君へ(2019年製作の映画)
4.5
地元で見逃したこの映画を、出張中の東京で見ることができた。リベンジ。映画て描かれるリベンジにも興奮。間違いなく今年いちばん手に汗を握った作品。

顔をはらして公園を歩く宮本。殴られたためか歯が抜ける。その経緯を示すべく、時間がもどる…

好意をもつ靖子から家に招かれた宮本。靖子が作ったご飯を食べているときに元カレの裕二が訪ねてくる。裕二は家に強引に入ってきて靖子を殴る。宮本は思わず、「靖子は俺のものだ、俺が一生守る」という。その夜ふたりは抱き合う。そして一緒に暮らしはじめるが、宮本はお調子者でどこか頼りない。あるとき会社の取引先との飲み会に靖子を同席させるが、そこで泥酔してしまう。そして事件がおこる…

熱量がすごい。最初は「隣に住んでいたらものすごく迷惑だな」などと引き気味に見ていたけど(笑)、しだいに引き込まれていって、最後は興奮が止まらない。

会社の上司がいう。「みんな敵にまわしてもいいんじゃないか、嫁も含めて」。復讐は愛のためか、プライドのためか。…といった問いに、「お前のためじゃない、俺のためだ」。この吹っ切れた感じが潔く、清々しい。

しかし『ディストラクション・ベイビーズ』しかり、真利子哲也の暴力描写はすごいな。あっけにとられる。音か。それに加え、今回はセックス描写にもノレた。ものすごい緊迫感。で、蒼井優はやっぱり素晴らしい。
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