ベイビー

宮本から君へのベイビーのレビュー・感想・評価

宮本から君へ(2019年製作の映画)
4.1
僕は昔から「君を必ず幸せにする」と言ってプロポーズをする奴が大嫌いでした。「なに自分の価値観を人に押し付けてんだ」とつい思ってしまいます。

人を幸せにするって、一体何なんでしょう?
それを説明できる人って、本当にいるのでしょうか?

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僕は漫画に疎く、このドラマ作品のことも知らなかったので、昨年の秋ごろから今作がFilmarksで高評価を得られている現象に全然ついていけませんでした。

のちに少しずつその概要が分かり、amazon primeでこのドラマ作品が見れるということでしたので、興味本位で観てみたところすっかりハマってしまいました。

前半の恋愛編。後半の仕事編。どちらも胸熱で最高の作品。でも、この作品の虜になった時には、もう今作の劇場公開は終わってました。

今回、レンタルを待ちに待っての鑑賞。やっぱり面白い。呆れるほど熱い。この男女らしさの差がボヤけていく世の中で、呆れるほど身勝手な男のプライドを曝け出し、死ぬ覚悟でそのエゴを貫き通す宮本に、悔しいくらい痺れてしまう自分がいます。

宮本の想いは愛なのかは分かりません。ただ真っ直ぐなだけで、信念だけで突き進んでだけかもしれません。その真意はともかく、あのバカバカしいほど愚直に自分のエゴを貫き、後先考えず実行してみせる宮本の姿に、不思議なくらい嫉妬してしまいます。

「お前の気持ちなんてどうでもいい」と躊躇なく言ってのけるエゴ。だからこそ「お前を幸せにしてやる」なんて身勝手な言葉が堂々と響くんでしょうね。要は覚悟の話。僕にはそれが足りないのかもしれません…

ドラマに続き池松壮亮さんの全力の演技は最高でした。そして何より蒼井優さんも負けず劣らずの体当たりの演技は凄かったです。難しい靖子の感情を見事に演じられたと思います。迫真の演技でした。それと佐藤二郎さんやピエール瀧さんもやはりいい演技をなさる。

あと、宮本浩のお父さん役の方。見かけないけど味のある役者さんだなぁ。と思っていたら、原作者の赤井英樹さんだったんですね。全然知らなかった…

あと、◯◯の全治が2カ月ってことも、今回初めて知りました。
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