イチロヲ

昼下りの情事 すすり泣きのイチロヲのレビュー・感想・評価

昼下りの情事 すすり泣き(1977年製作の映画)
3.5
バーの経営と議員の妾を兼任している本能至上主義者の和服美人(宮下順子)が、正反対の性格をもつ拝金主義者の妹(山口美也子)を憂えていく。異父姉妹の人生模様を描いている、日活ロマンポルノ。

母親(絵沢萠子)の淫蕩の血に翻弄される姉妹を対比させていく、ロマンポルノの王道パターン。母親の血を受け継いでいる宮下順子と、母親を反面教師にしている山口美也子。その両者の行動を平行線で描いていく。

恋愛ドラマでは、バーにバイトとして雇われた童貞青年(藤野弘)との心的交歓が展開される。いわゆる、母親の血統からの「脱出不能状態」を描いたものであり、筆者のフェイバリット女優・田島はるかが、ワンカットだけ出演するところが嬉しい。

老年の議員(八代康二)との情事では、わかめ酒ならぬ「わかめ素麺」、ポンプで膨らむ電動ディルドが登場。劇伴にアナログ・シンセ・サウンドが採用されているため、ピコピコ音楽ファン垂涎ともいえる。
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