ハンダゴテゴテ

劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzerのハンダゴテゴテのレビュー・感想・評価

5.0
平成ライダー映画最終作
そう、この作品はジオウ夏映画ではなく、「平成ライダー映画」最終作である。
「え、でももう令和じゃん」と思ってるそこの貴方、この映画を観なければ貴方の令和は始まりません。

この映画、大まかに分けると信長・ドライブ編とジオウ最終回編の2部構成になっている。

ここですごいなと思うのが、ドライブ編がTV本編の補完だけではなく、ジオウ最終回編における伏線としてちゃんと成立しているところだ。

自由奔放な信長に対して、歴史的に正しい信長像よりも、今目の前にいる信長がやりたい事を優先してあげようよ。というソウゴの主張がそのまま平成ライダーを作ってきた製作陣の主張の代弁になっている。
劇中の信長のように正しいライダー像よりも、やりたい事、面白いと思った事を続けてきたのが平成ライダーシリーズだ。

映画後半のジオウ最終回編ではそんな平成ライダーが辿ってきた凸凹の道を醜いとして、舗装しようとする敵が現れる。
彼らは平成ライダーの力を受け継いだジオウを消し去り、醜い平成の世をもう一度あるべき姿でやり直そうとしている。
しかし、仮面ライダージオウであるソウゴはそんな彼らにこう言い放つ。
「俺たちは瞬間瞬間を必死に生きてきた」
「平成ライダーを枠に収めるな」と。

ハッとした

我々特オタは毎年のように新作ライダーが発表されると「こんなのライダーじゃない」と非難する。
(まぁ結局好きになるけど)
確かに平成ライダーは統一性もなく、奇抜なデザインや設定で視聴者に苦言を呈される事もある。だがその歪さも平成ライダーなのだ。
これを顔に「ライダー」の文字をつけた歪の象徴のようなジオウが言ってくるのだから納得せざるを得ない。

そして最後はそんな「平成」の象徴である彼らが平成をぶち破って令和にバトンを繋ぐ。(比喩とかじゃなくて本当に平成をぶち破るので観に行ってください)

仮面ライダーを見ていた貴方、途中で「ダサいな」「こんなのライダーじゃない」と言って見るのをやめてしまった貴方。
せめてこれだけは観に行ってください。
これが平成ライダーシリーズです。