ひゅうどんこ

アラン・ドロンのゾロのひゅうどんこのレビュー・感想・評価

アラン・ドロンのゾロ(1974年製作の映画)
4.0
◎公開
イタリア : 1975年3月 6日
フランス : 1975年3月15日
西ドイツ : 1975年5月 8日
日本   : 1975年7月11日
アメリカ : 1976年6月
ソ連   : 1976年
東ドイツ : 1977年1月 7日
中国   : 1979年


 アントニオ・バンデラスの『マスク・オブ・ゾロ』が公開された当時は接客業に就いておりまして、SONY関連企業のお客さんから招待券を頂き、内心「使い古しの海外版時代劇でしょ」とたかをくくって観に行ったら、大満足で帰ってきた記憶が甦りました。

 アラン・ドロン版の本作は、多数上映されてきたゾロの中でも一際陽気でユーモラスなキャラクターになってます。
ドロンは、前々からヨーロッパ映画には、子供から大人まで家族ぐるみで楽しめる大ロマン、大冒険といった、夢多き時代の大らかな映画が足りないと考えていたらしく、主演作50本目の節目となるこの作品にその思いを込めたのでしょう。

 テーマ曲も拍子抜けするほど陽気で、♪Here’s to being free la la la la la la la
Zorro’s back !♪っていうフレーズがずっと頭に残ります。ちょっと口ずさんでみたくなります。
https://youtu.be/eNdFLUD2p4M

 冒険活劇に欠かせないアクションも、カラッとしていながら見応えあるもので、大道具さんや撮影班はかなり苦労しただろうことも窺えました。この時代にCGなんてないもんねー。

 アラン・ドロンカッコいいなーと、他のゾロも動画サイトでチラチラ探してみますと、、どのゾロもいいじゃん!。。




┅┅┅❬余談その他❭┅┅┅

◎本作は5,530万枚のチケットを販売→USSR時代の外国映画収益第16位
(「ソビエト連邦で最も売上の高い映画のリスト」Список лидеров советского
кинопроката/ List of highest-grossing
films in the Soviet Union より)

◎文化革命後、中国で上映された最初の西洋映画の1つであり、約7,000万人の中国人が観た(イタリア語版Wikipediaより)
ちなみに文革後最初の外国映画は日本の『君よ憤怒の河を渉れ』(中国でのタイトルは『追捕』)だった

◎ドイツでの評価はほぼ否定的だった

◎アメリカではソフト化の際に87分にカット編集された

◎英語版Wikipediaには
Douglas Fairbanks
Robert Livingston
Reed Hadley
Tyrone Power
José Suárez
Guy Williams
Frank Langella
George Hamilton
Rodolfo de Anda
Duncan Regehr
Anthony Hopkins
Antonio Banderas
Alain Delon
Christian Meier
Anthimos Ananiadis
が演じたと書かれている

◎怪傑ゾロはかつて日本にもいた
https://youtu.be/NVSbdpyyJg4

◎フエルタ大佐を演じたスタンリー・ベイカーの遺作で翌1976年に他界した

◎原作に書かれていない友人ミゲロの息子ラファエロや開拓民の有色の少年チコを登場させている

◎原作者マッカリーによって書かれたすべての物語はメキシコカリフォルニアの時代(1821年~1846年の間)にロサンゼルスで起こったが、劇化されたゾロのほとんどはスペインカリフォルニアの時代(1769〜1821)の出来事として描かれている(スペイン語Wikipediaより)

◎物語の舞台はスペイン領ヌオバ・アラゴナとされているが、これは架空の街であり、ロサンゼルスのプエブロを舞台にしたようである

タオス・プエブロ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%AA%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%97%E3%82%A8%E3%83%96%E3%83%AD