こーべい

たちあがる女のこーべいのレビュー・感想・評価

たちあがる女(2018年製作の映画)
4.3
これはおもしろい。そしてなんか新しい。
フォローしているみなさんが高評価だったので楽しみにしていた映画。ハリウッド化されることも決まっているそうで、隠れた話題作。
でもやってる劇場少なすぎ…、のハードルを越えてなんとか観れました。

表の顔は朗らかな人柄の合唱団の女性講師。しかし裏の顔は近くのアルミニウム工場による環境破壊を許せず、一人電波塔の破壊を企てる環境活動家ハットラ。
アイスランドの美しい景色と彼女の過激な行動のギャップがたまらなく刺激的。

メインビジュアルからしてシュールで尖っている。
このハイジみたいな山の風景の後ろに軍用ヘリ飛んでる時点でなんとおもしろそうなことか…。

はじめの弓矢を使った電線破壊のシーンから面白い。まさにたちあがる女…。

途中から彼女の逃走劇になるのだが、ここもスリリングで良い。ドローンがウィーーんって追っかけてくるところ最高すぎる。だだっ広い高原の中でドローンから身を隠すシチュエーションはさながら戦争映画のようだった。
そんなに簡単に検問突破できるのか?と少しは思うが、コメディぽさもあるので許せてしまう。

社会派スリラーとしても十分おもしろいが、ラストにはちょっとしたどんでん返しのようなものもあり、お腹いっぱい。

ベネディクト・エルリングソン。気になる監督です。