柏エシディシ

たちあがる女の柏エシディシのレビュー・感想・評価

たちあがる女(2018年製作の映画)
3.0
これは面白いなぁ。北欧脱力系映画特有のユーモア。でも、諧謔に転ばず真摯なメッセージに一貫している所に好感を持てる。
主人公の心象に合わせて背景に登場するバンドメンやウクライナのコーラス女子隊というアイデアが秀逸。

でも、ちょっと思ったのはこの作品、本国ではどう受け取められているのかなぁということ。
女性の権利や国際感覚、エコロジー観が世界的にも著しく劣っている日本という国の観客から見ると、ハットラのヒロインぶりに頼もしさやカッコよさを感じるけれど、当のアイスランドの人達から見ると、もうちょっとアイロニックな意味合いがあるんじゃないかしら、と想像出来なくもない。実際にこういう女性って、すっごくいると思うんですよ、かの国では。
ハットラのいかにもな部屋の額縁や装飾など、あと双子のアウサとの政治的主張の違いなど。少し極端なハットラを揶揄する様な視点もありますよね。
まぁ、それでも彼女の理念や衝動に共感するバランスにも勿論なっていて、結局は作品のテーマに対して成熟した製作者の意図も感じますけれど。

ジョディフォスター自らリメイクをかって出てるみたいだけれど、そうなると同じプロットでも、作品の意図が変容しそうで興味深い。たのしみ。